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好 き と は 真 逆 で

第1章 私の王子様

ど、どうしよ......





痛い。足がものすごく痛い





さっきとは比べ物にならない...。






___ドスっ




足が上がらなくなって、つまずいてしまった。





陽向太「桃園さん、、大丈夫ですか?」



美咲「は、はい」




ダメ、そんなに見つめられたら



バレちゃうよ





咄嗟に目をそらすと、



彼は軽く私の左足首に触れた。




美咲「いっ...」




陽向太「足、怪我して...「だ、大丈夫です!あと少しなので私、我慢できます」





私がそう言っても、何も返してくれない...





呆れちゃったのかな?嫌われた?






そう、だよね...。





はぁ、情けない



陽向太「情けないです」



美咲「へ?」





陽向太「足のこと、

気づかなかった自分が情けないです」





え、なんで




美咲「そ、そんなことないです!隠したのは私だし、

西野くんは何も悪くない!...です」






つい声が大きくなってしまいました






でも、伝えたかった




西野くんは悪くないって。





そんな切ない顔して欲しくないって。








美咲「だから、西野くんのせいじゃないったらじゃないです」




陽向太「ふっ、なにそれ」



美咲「え?」



陽向太「ハハ、日本語おかし...おかしい ふふ」





わ、笑った



西野くんが笑った!





美咲「ちょ、ちょっと勢い余っちゃって」




陽向太「ふふ」





あれ、知ってる...







私、この笑顔知ってる





小さいあの子にそっくりです。

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