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記憶色フレア

第1章 告白

「俺を独身のままでいさせたいんでしょ(笑)」

「えっ!?な、何ですかそれ;;」

「彼女いないってバレたら、また誰かが告白しにくる…それが嫌とか?」

「い、嫌っていうか…映司先輩が迷惑じゃないですか?そんなの…」

「んー?まぁめんどくさいけどね(笑)」


カリカリを食べ終わったミエコを愛しそうに見つめて笑う。


「でもあんま関係ないし。俺好きな子いるから」

「!!!!!!!」


映司先輩に!!!好きな!!!女の子!!!

いやいや、それくらい普通にいるだろって感じだけど…思わず両手を握って目を見開いてしまった。


「漫画みたいな反応するね(笑)」

「あっあわっ…すいませんっ…」

「いいよ、面白い(笑)」


クスクス笑われてちょっと恥ずかしいけど、
それより誰なんだろう…私の知ってる人なのかな…?


「誰か気になるんだ?」

「っ…」

「誰だと思う?」


微笑んで私をじっと見てくる映司先輩…

いつもの優しい雰囲気もあるけど、なんかちょっと…
大人の男っぽさを感じさせてきて、ドキドキする…


「え…と…わ、私が知ってる人ですか?」

「? うん」

「え…サークルの人……ですか?」

「うん」

「え…!!誰だろ……」


頭の中に一斉にサークルの女子の顔を並べる。

可愛い人…もしくは綺麗な人…

映司先輩とよく話してる人……といえば…!!


「れ、玲子先輩!」

「ぶ」


飲みかけたコーヒーを笑ってテーブルに戻す映司先輩…

あ、あれ、外れたかな…


「玲子はね、彼女にはしたくない」

「!!!」

「あ、言っちゃダメだよ。シバかれるから」

「いいいい言いませんっ…」

「うん。あいつは仕事すごいできるし、
 写真上手いけど…タイプじゃないなぁ」

「えぇ〜…そうなんだ…じゃあ美優先輩…?」

「美優は彼氏いるじゃん」

「え!!そうなんですか!!」

「あれ、知らなかったか」


悩む私を楽しそうに眺める映司先輩…


「普通に考えたらわかるよ」

「普通に……」

「大ヒントあげよっか」

「ください」

「今この状況、俺の立場で考えてみて」

「…???」


今この状況…?

サークルの後輩と、部屋にいる………

部屋に………いる…………


「え………?」

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