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記憶色フレア

第1章 告白

「はぁ…もっとしたいけど…
 千絵の気持ちが乗らないうちは、やめとくね」


頬を撫でて微笑んでくる映司先輩…

なんだろう…この色気。

吸い込まれる。


「…えいじせんぱい…」

「?」

「映司先輩、は…サークル入ったときから…憧れで…」


とりあえず、自分も気持ちを伝えないといけない、
そう思って回らない頭をフル回転させる。


「皆、同期の女の子皆……憧れてるから…
 そういう好き、なのか……特別好きかどうか…
 わからない……んですけど…」

「うん」


腕を伸ばした映司先輩、リモコンを手にする。

部屋の照明が落とされて、薄暗くなった。


「最近ちょこちょこ、構ってくれるようになって…嬉しくて…」

「うん」

「でも、ミエコさんいるし…私だけじゃなくて…
 皆に平等に接してるはずだって…思ってて…
 思ってたのに……」

「…ミエコさんはいないし、千絵が特別だよ」

「っ…」


よしよし、という風に頭を撫でてくれる。


「…俺に対する好きがふんわりしてそうだけど
 先輩としてじゃなくて…これから彼氏として……
 男として、好きにさせる自信はあるよ」

「……」

「てか……ごめん、本音言っていい?」

「…?」


こくん、と頷くと、映司先輩は私の両手をとって視線を落とした。


「千絵が…もし、他に好きな人がいるとしても……
 俺以外の男の彼女になるとか……やだな…」

「え…」

「引いたらごめん。俺、独占欲強くて…
 何が何でも、千絵を俺のものにしたい…」

「……っっっ」


え………映司先輩がそこまで、思ってるなんて……

どうしよう、なんか恥ずかしい…けど嬉しい………!!


「だから…離したくないんだよね…」


繋いだ手に力が込められる。

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