君の囚われた能力
第1章 第1章 やっと見つけた
私「ふふっ、次は偉いさん気取り?
国に雇われてるですって?
だったら私も看護師で一応公務員よ。
私をおどしたって、ムダなんだから!」
?「ふ、ふははは。いいねえ。
さすがだね、威勢がいい。
嫌いじゃないよ。でもね、僕のはちょっと違うな。
簡単に言うとスパイなんだけどね…
君を助けにきたんだよ。」
私「??
(私を助けに?しかもスパイ?
そんなの映画とかアニメの話じゃないの?
この人に騙されたらだめだ!
私は馬鹿じゃないんだから!)
あの、スパイだとか私を助けるだとか
さっきから意味がわからないんですけど。
何でもいいから早く私を解放して下さい!」
?「そうしてやりたいのは山々なんだけど、
今はできないんだよ。
僕はスパイとしてこうして見張り役になってるだけだから。
まあ、後で謝罪とお礼をしてもらうからね!」
と言って、男は私の口にテープを貼る。
私「んっ、んんんんーっ!!」
?「本当にうるさい子猫ちゃんだなあ。
僕の言ったスパイってこと、喋られたら困るからね。ちょっとの間の口封じだけだから。
君が僕を信用してくれたら外してあげるよ。
普通のガムテープじゃないから、外すときは痛くないしヒリヒリもしないから大丈夫だよ。
苦しくもないだろう?
僕は君みたいなレディーには優しいからね。
安心して。」
と言って、男はまた私の首すじに顔を近づけたかと思うと
いきなり耳たぶをぺろっと舐める。
私は咄嗟に仰け反ってしまい、顔を伏せる。
?「君の反応かわいいよ。
僕に感じてくれたのかな?嬉しいなあ。
でも今は時間がないからね、
これでおしまいだよ…。」
と言って、ガチャン。と扉が閉まった。
男が部屋から出て行ったみたいだ。
私(私、どうなっちゃうの…。)
いろんなことが急展開しすぎて
頭がぐるぐるしてきた。
(…ファーストキスはお父さんで、しかもそのお父さんとしかキスしたことない
処女の私をたぶらかして!
あの男は何者なんだー!
…耳たぶなんか舐められたのだって初めてだし…
うっ、でも体が熱いよ~…
きっと今日飲んだコーヒーのカフェイン効果だ!うん、そうに違いない!)
と、心を落ち着かせようとしていると…
ガチャン。
扉が開いて中に誰かが入ってきた。