伯爵様と奥様の、愛し愛する性生活
第1章 Ⅰ
エドガーはネグリジェの下で露わになった張りのある胸を、ゆっくりと片手で揉みしだいていく。
「んっ…ふ……」
鼻から悩ましい吐息が漏れる。
骨ばった男の指に胸を揉まれている恥ずかしさで、アイリスの頰は紅潮した。
片手で胸をゆるやかに揉まれながら、もう片方の手は腰から太もも辺りを撫でる。
アイリスは声を我慢したくて、口元に手を当てた。
「アイリス、なぜ我慢してる? 声が聞こえない」
「ぁ、エドガー様…だって、あまりにもはしたなくて………」
アイリスは自分を覗き込んでくる夫の顔を、涙の溜まった瞳で見る。
まだ肌を触られているだけなのに、こんなに身体を熱くして息を漏らしてしまう自分が恥ずかしかった。
エドガーの冷静な瞳に自分の不埒な姿が写っていると思うと、いますぐ穴に入ってしまいたい気持ちがする。
もっと上品な女性として見られたいのに、彼の前ではそれが叶ったことなど一度もない。
(もっとお腹に力を入れていないとだめ…。すぐに声が出てしまう)
ーーと、エドガーの指先が一瞬、胸元の先端部分をちょん…と掠めた。
「ぁんっ!」
ぴくんっと腰が魚みたいに跳ねた。
考えていたそばから、また抑えられない声が出てしまった。
かぁっと顔が熱くなる。