I・I・NA・RI
第1章 二人の秘密
部屋での菜乃。
鞄を床に放り投げベッドに横になる。
ーー丈太郎ーー
菜乃は静かに目を閉じた。
「俺を思い出してしてごらん。」
ーー丈太郎はいつもそんな風に菜乃に囁く。
丈太郎の眼差しを思い出しながら菜乃はスカートを
捲り上げた。
下着を着けていない白い太腿があらわになった。
ついさっき優しく菜乃を愛撫した柔らかな丈太郎の舌先
を思い出す。
「自分でゆっくりと触ってごらん。」
丈太郎の低く甘い声。
菜乃は自分の柔らかいヒダに指を這わせた。
そこは柔らかく温かく潤んでいた。
「ぁ…、丈さん、気持ちいい…。」
指が一番敏感な部分へたどり着いた。
「んぁ、んっ…。」
ゆっくりと小刻みに円を描く。
「ほら、こんなに濡れてるよ?」
丈太郎が微笑む。
「んっ、は、はぁ、」
突き抜けるような快感が素早く押し寄せる。
「丈さん、いっ、イッちゃう…。」
強く目を閉じ、脚に力を込める。
「ぁ、あぁっ!」