【new】淋しがり屋のドロップス
第3章 全ては君のために
「先生、僕」
気がつくと、保健室で担当の先生が心配そうに僕を見ていた。
起き上がろうとするとズキンズキンと頭が痛い。
「近衛くん、今、救急車来てるからね」
「えっ、救急車!?痛っ」
そんな救急車を呼ぶほどではない。
慣れない悩みで寝不足なだけだ。
「近衛くん、さっき教室で倒れたとき、打ち所悪くて頭切ってるのよ」
鏡を見てビックリした。
頭に巻いた応急処置の後から沢山血が出ていた。
「あの、両親には電話しな……」
「何を言ってるの!両親は難しいのは分かってるけど、お家のお兄さんにはご連絡したわ」
「い、いや、あーちゃんまた締め切り近いから迷惑…」
「止めなさい、家族でしょ?何を遠慮してるの!!」
そんなやり取りをしてるうちに保健室のドアが勢い良く空いた。
「遅くなりました!!夜空っ?」
顔を出したのは意外な人物だった。
「あら、久しぶり壱会くんじゃない」
「久しぶり先生。
朝陽は車を運転できないから、代わりにオレがきました。」
「そう、近衛くん、壱会くん来たわよ」
「……イッチャン」
「わっ夜空、頭から血が」
「先生、救急車到着したらオレの友人の病院を案内して、車で後を追いますね」
「イッチャン……イッチャン」
「夜空、大丈夫だよ。頭は傷が入ると沢山血が出ちゃうんだ。ほら、泣かないで」
嗅ぎ慣れた優しいイッチャンのお香の香りがやけに気持ち良くて、安心した。
なんか、迎えに来てくれる人なんていないって思ってたから凄く嬉しかった。
「うっふぇえ」
救急車のサイレンがけたたましく鳴り響き、僕は大病院へ運ばれた。
頭は痛かったけど、結局、先生に診て貰ったら、本当にかすり傷程度だった。
「あー何も無くてよかったー」
処方された薬も飲んでイッチャンの車で送ってもらえる事になった。
「こっちのセリフだよ」
手術もなく、学校は早退をして暫くは自宅安静を強いられるだけだった。
明日は土日なので丁度良い。
「ほら、到着。降りるよ」
「え、ここ」
普段は家の直ぐに横につけてくれるのに、
今日はエントランスまで乗せられてしまった。
「暫くは…俺の家で安静にしなよ」
「でも」
気がつくと、保健室で担当の先生が心配そうに僕を見ていた。
起き上がろうとするとズキンズキンと頭が痛い。
「近衛くん、今、救急車来てるからね」
「えっ、救急車!?痛っ」
そんな救急車を呼ぶほどではない。
慣れない悩みで寝不足なだけだ。
「近衛くん、さっき教室で倒れたとき、打ち所悪くて頭切ってるのよ」
鏡を見てビックリした。
頭に巻いた応急処置の後から沢山血が出ていた。
「あの、両親には電話しな……」
「何を言ってるの!両親は難しいのは分かってるけど、お家のお兄さんにはご連絡したわ」
「い、いや、あーちゃんまた締め切り近いから迷惑…」
「止めなさい、家族でしょ?何を遠慮してるの!!」
そんなやり取りをしてるうちに保健室のドアが勢い良く空いた。
「遅くなりました!!夜空っ?」
顔を出したのは意外な人物だった。
「あら、久しぶり壱会くんじゃない」
「久しぶり先生。
朝陽は車を運転できないから、代わりにオレがきました。」
「そう、近衛くん、壱会くん来たわよ」
「……イッチャン」
「わっ夜空、頭から血が」
「先生、救急車到着したらオレの友人の病院を案内して、車で後を追いますね」
「イッチャン……イッチャン」
「夜空、大丈夫だよ。頭は傷が入ると沢山血が出ちゃうんだ。ほら、泣かないで」
嗅ぎ慣れた優しいイッチャンのお香の香りがやけに気持ち良くて、安心した。
なんか、迎えに来てくれる人なんていないって思ってたから凄く嬉しかった。
「うっふぇえ」
救急車のサイレンがけたたましく鳴り響き、僕は大病院へ運ばれた。
頭は痛かったけど、結局、先生に診て貰ったら、本当にかすり傷程度だった。
「あー何も無くてよかったー」
処方された薬も飲んでイッチャンの車で送ってもらえる事になった。
「こっちのセリフだよ」
手術もなく、学校は早退をして暫くは自宅安静を強いられるだけだった。
明日は土日なので丁度良い。
「ほら、到着。降りるよ」
「え、ここ」
普段は家の直ぐに横につけてくれるのに、
今日はエントランスまで乗せられてしまった。
「暫くは…俺の家で安静にしなよ」
「でも」