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【new】淋しがり屋のドロップス

第4章 君だけにさりげなく

歯茎なぞられたり、口の中を兎に角、何度も何度も滅茶苦茶にされた。
舌が痺れて口が緩むと唾液が溢れ出ていて拭うことも忘れていた。

チュッ
「はい、今日はここまで」
「……う、うん…イッチャン有り難う」


何故だろう気恥ずかしくなってイッチャンの目をそらさずには居られない。

「もぅ、怖くない?」

怖くないどころか何も考えられない。
きっとこのおまじないは忘却効果もあると思う。

「う、うん」
「そぅ。おやすみ、夜空」

何だろう。イッチャンと一緒にいたのは本のわずかなのに、いつの間にかみんなの事よりイッチャンの事を考える時間が増えていた。

「ずっとこのままだったらいいのに…」

って馬鹿っ何を言い出してるんだろっ
眠りについてるイッチャンにはどうやら聞こえていなかったみたいで安心した。
さっきからイッチャンの行動に一喜一憂してて、これじゃぁ、まるで僕がイッチャンの事……

(好き……なの?)

まさか、最近、少しだけ気にかけてもらってるだけで……そんな、ないないないない。

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