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【new】淋しがり屋のドロップス

第4章 君だけにさりげなく

「あ、うん。熱も下がったし、怪我も大したことなかったんだ。もう、平気」

また奥からあーちゃんもやってきた。
蒼白した顔でゆらゆらと近づいてくる。
徹夜明けで原稿が上がったみたい。

「おかえり夜空、ゆっくり休めましたか?」
「お陰様でもう元気だよ。あーちゃんもゆっくり休んでね」
「無理してはダメですよ」

そう言うと、あーちゃんはニコっと笑って静かに自室に戻った。

「あ、ねぇ青、空、日向は?」
「お前がいない間ずっと引きこもってたぜ」
「何してもだめ」
「たったく、アイツも夜空離れできねぇよなぁ」
「ちょっと行ってくる」
「放っておけよ」


青の言葉も無視して真っ直ぐ、日向の部屋に向かった。
僕は深呼吸して軽くノックをする。

大丈夫、それほど僕の心は乱れていない。

でも返事がなかった。

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