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【new】淋しがり屋のドロップス

第4章 君だけにさりげなく

「脅す気?」

「さぁ、でもさ、想像してみなよ。汚っいってきっと思うよ。それにこの4P の写真あんたチンコにタトゥ入れてんのかよ。夜空びびって二度と触れさせてくれないんじゃない?あー穢らわしい」
「……」
「じゃぁ、バイバイ。お仕事頑張ってね。えっと、そうそう、自滅しろバーカ」
「……ガキ」

折角手の内に入り込んできたものをそう簡単に手放すか。
いつかやらかすと思っていた馬鹿日向。
全てオレの計画通りなのも知らないで。

「イッチャン持ってきたよ。はい」
「有り難う」
「日向となに話していたの?楽しそうだ…んっ」

こんなに簡単に唇を許す夜空。
こうやって日向にも許してたんだろうと思うと腹が立って今すぐにでも自分をこの子の体に刻みたくなる。

「おまじ…ない?」

目を潤ませて頬を赤める。
一度キスをすればそれだけで誘ってるのかと思うくらい夜空は妖艶になる。
本人も無意識だから質が悪い。
日向も可哀想に思える。

「ううん、オレがしたかっただけ。」
「っう…本当?」
「どうしたの?」
「へへ、ううん、なんでもない」

本当、こんなに分かりやすいくらいオレの事好きなくせに本人が分かってないなんて。
一番不幸なのはオレだよ。

「ねえ、夜空」
「うん?」
「結婚してよ」

ずっと昔からオレは本気で言ってるんだけど、
わざとらしく声をかけてしまうから夜空も振り回されちゃうんだろうな。

「ふふ、考えておくね」
「さて、夜空が居ると集中できないや。」
「…なんだよぉ話振ってきたのそっちの癖にぃ。あ、そうだ、朝パンケーキ作ったから、終わったらお茶してってね!」
「うん、有り難う」

大体にして、オレの夜空に対する気持ちがあのガキに負けるわけがない。
何十年、夜空を待っていたと思ってるんだ。

「よし、こんなもんか」
「立派なものですね。これで私の仕事もはかどると良いのですが」
「朝陽…っあ、まぁ、普段は控えめなのだけど、担
当の綾瀬さんに取材だからって頼まれたらね、このくらいしておかないと。…………で、いつからそこに?」
「今さっき」
「そう」
「日向が出ていったくらいですか」
「……そ、そう」

全部見られてた…

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