【new】淋しがり屋のドロップス
第2章 行方不明にご注意
放課後、急いでスーパーの買い物に学校を飛び出した。
奏がしつこく合コンに誘ってくるのを断っていたら、30分も取られてしまった。
「あーー!もぅ夕飯作るの遅くなるじゃん!奏のバカ!」
スーパーに行くのだって時間掛かるし、
そこからまた夕飯作るとって、時間の逆計算するとだんだんとゾワゾワしてくる。
凄くストレスだ。
別に誰かに文句を言われたことだってないし、悲しい顔をされたことだってない。
何だろう、今日は特にゾワゾワするのが止まらない。
兎に角、
走って商店街に向かう。今日のレシピは決まってるんだ。
「あれ?夜空?」
「あぁ??」
急いでる中、自分を呼ばれた気がして、つい、勢いで反応してしまった。
立ち止まってる場合じゃないのに!!
「どうしたの?怖いな」
「え、あ、イッチャン」
「スーパーでしょ?手伝うよ。乗りなっ」
後ろから声かけてきたのは、隣の家のイッチャンだった。
住宅街には似合わないブルーのスポーツカーでゆるゆる近づいてきた。
イッチャンは双子の幼なじみで、大学に通いながら家業の手伝いをしている。
あの双子と比べるとビックリするくらい大人びていて、それに優しい。
「珍しいねこんな所で会うなんて」
「生徒さんにお花を分けていたんだ」
イッチャンのお母さんは京都でも老舗の華道お家元出身で、イッチャンもその華道の先生をやってるんだ。
イッチャンのお母さんには兄弟全員、作法のお世話になった。
怖いけど優しい人で、今でも時々、僕だけはお手伝いをさせてくれている。
「良かったぁ、学校出るの遅くなっちゃってさ。夕飯作るの遅くなったら…皆、困るよね」
「大変だなぁ近衛家のお母さんは」
「また!イッチャンまで!!大変じゃないよ、全然平気。皆がご飯食べれない方が大変だもん」
「そうかな、あいつら夜空のご飯食べれなくても案外平気かもよ?」
「えっ」
「ううん、ごめんね。何でもない。ほら、着いた。行こう荷物持つよ」
「わ、悪いよ!お仕事まだあるでしょ?生徒さん待ってるよっ。ごめんね、もう十分。後は一人で帰れるから」
奏がしつこく合コンに誘ってくるのを断っていたら、30分も取られてしまった。
「あーー!もぅ夕飯作るの遅くなるじゃん!奏のバカ!」
スーパーに行くのだって時間掛かるし、
そこからまた夕飯作るとって、時間の逆計算するとだんだんとゾワゾワしてくる。
凄くストレスだ。
別に誰かに文句を言われたことだってないし、悲しい顔をされたことだってない。
何だろう、今日は特にゾワゾワするのが止まらない。
兎に角、
走って商店街に向かう。今日のレシピは決まってるんだ。
「あれ?夜空?」
「あぁ??」
急いでる中、自分を呼ばれた気がして、つい、勢いで反応してしまった。
立ち止まってる場合じゃないのに!!
「どうしたの?怖いな」
「え、あ、イッチャン」
「スーパーでしょ?手伝うよ。乗りなっ」
後ろから声かけてきたのは、隣の家のイッチャンだった。
住宅街には似合わないブルーのスポーツカーでゆるゆる近づいてきた。
イッチャンは双子の幼なじみで、大学に通いながら家業の手伝いをしている。
あの双子と比べるとビックリするくらい大人びていて、それに優しい。
「珍しいねこんな所で会うなんて」
「生徒さんにお花を分けていたんだ」
イッチャンのお母さんは京都でも老舗の華道お家元出身で、イッチャンもその華道の先生をやってるんだ。
イッチャンのお母さんには兄弟全員、作法のお世話になった。
怖いけど優しい人で、今でも時々、僕だけはお手伝いをさせてくれている。
「良かったぁ、学校出るの遅くなっちゃってさ。夕飯作るの遅くなったら…皆、困るよね」
「大変だなぁ近衛家のお母さんは」
「また!イッチャンまで!!大変じゃないよ、全然平気。皆がご飯食べれない方が大変だもん」
「そうかな、あいつら夜空のご飯食べれなくても案外平気かもよ?」
「えっ」
「ううん、ごめんね。何でもない。ほら、着いた。行こう荷物持つよ」
「わ、悪いよ!お仕事まだあるでしょ?生徒さん待ってるよっ。ごめんね、もう十分。後は一人で帰れるから」