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魅せられて

第2章 魅力

「ああ 君も来るのパーティーに」
西寺はマカロニを取り分けながら言った。
「はい 齋藤夫人に言われて」
モデルの時間が終わりふたりは昼食をとっていた。
なのかは裸の体にタオルを巻いている。
体にバスタオルを巻き付けただけで食事をしていた。

「まあ退屈だろうね 若い人がいないし経営者だけだよ」
「でもあんまり行ったことが無いんで楽しみです」
「内輪の小さなパーティーだからね」
「それでも初めてなんで」
なのかはそう微笑んだ。そう言ったあと顔を曇らせた。
「ただドレスが」
「どうしたの」
「奥様がドレスを貸して下さったんですが合わなくて全て会わなくて どうしたものかと」
「齋藤夫人昔からふっくらしてたよ」
ふたりは顔を見合わせて笑った。
「おいしい このスパゲッティ」
「そうだろ 自信作なんだ」
西寺は言った。独身で一人暮らしなので料理もうまいらしい。
「そうだドレス 知り合いから借りてあげようか」
「ほんとですか」
「うん ドレス代 位出すから」
「そんな」
「いつもお世話になってるし」
「ありがとうございます あと食器方付けます」
席を離れようとすると体を覆っていたバスタオルが落ちた。

 なのかの白い肌は赤みを帯びていく。
思わずしゃがみ込んだ。西寺はそれを見ながら微笑んだ。

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