それはインキュバスが教えてくれた。
第3章 ロミオの身体
わたしの上のドラゴンになったロミオが一気に昇る。と、一気に降りてきてわたしの身体を取り巻く。ゴウゴウという風に身体が包まれる。細く長い舌に身体をクルクルと舐められる。
「きみは恐れないのか。僕を……。こんな姿の僕を……」
「怖い訳がないわ」
「これでも……?」
ドラゴンの身体が炎に変わってゆく。赤く染まった空間がスクリーンのようになる。ゴロゴロと無数の白骨、無数の髑髏《ドクロ》がドロドロ焼けるように赤い空間に散らばっている場面がスクリーンに浮かび上がる。
膝がガクガクと震えた。
今度は炎に包まれた。バリバリと音を立てて、降り注ぐ火の粉に包まれる。気がつくと、わたしの足元は火の海に変わっていた。
「怖くないのか?」
「怖いに決まってるわ。ずっと膝が震えているもの」
「じゃあ、泣き慄かないんだ。なぜ……」
「なぜ、って……? それは、どんな姿でもロミオ、あなただから……」
「バカなやつ……」
足元の炎が空間に吸い込まれる。真っ赤に焼けていた空間にあの天蓋付きのベッドが浮かび上がる。
「きみは恐れないのか。僕を……。こんな姿の僕を……」
「怖い訳がないわ」
「これでも……?」
ドラゴンの身体が炎に変わってゆく。赤く染まった空間がスクリーンのようになる。ゴロゴロと無数の白骨、無数の髑髏《ドクロ》がドロドロ焼けるように赤い空間に散らばっている場面がスクリーンに浮かび上がる。
膝がガクガクと震えた。
今度は炎に包まれた。バリバリと音を立てて、降り注ぐ火の粉に包まれる。気がつくと、わたしの足元は火の海に変わっていた。
「怖くないのか?」
「怖いに決まってるわ。ずっと膝が震えているもの」
「じゃあ、泣き慄かないんだ。なぜ……」
「なぜ、って……? それは、どんな姿でもロミオ、あなただから……」
「バカなやつ……」
足元の炎が空間に吸い込まれる。真っ赤に焼けていた空間にあの天蓋付きのベッドが浮かび上がる。