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僕はアノ音を聞いてしまった。

第2章 マサミ叔母さん

 三十七歳のマサミはいわゆるバツイチで子供はいない。が、容姿が悪い訳ではなかった。
 
 彼女は一七〇センチのスラリとしたモデルのような容姿で、目鼻立ちがはっきりした美人だ。美人だが少し広角が上がったアヒル口で他人から話しかけられやすい。
 
 彼女と一緒に街を歩いていると、男性に必ず声を掛けられた。いつだったか、駅で高校生らしき男性からお茶に誘われて、逃げるように電車に飛び乗ったこともあった。

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