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僕はアノ音を聞いてしまった。

第5章 ライチのように

「お姉さまあ……あん、んっ……ん……んんっ……」
 
 くぐもったような艶めかしい声が淳也の背後から聞こえた。
 
 ――えっ……。
 
 マサミはまだ愛おしげに萎えた淳也自身を頬張り舌を這わせている。背後から聞こえる艶めかしい声を無視するかのようにペニスに指を絡めて……。
 
 クチッ、クチュ……。
 
 淳也は粘り気をかき混ぜる音の方に顔を向けた。
 
 ――凄い……。
 
 壁際にもたれかかった恭子はM字に開いた透明な肌の両脚の間を指で弄っている。その指が動くたびに、蜜でもまぶしたかのような化粧気のない彼女のそこがゴム細工のように形を変える。その部分の形状はマサミのように華々しさは感じられないが、赤味がかった桜色の濡れた花びらは複雑に絡みながら蠢いている。
 
 んんっ……。あ……。んっ。
 
 恭子は唇を結ぶ。漏れそうになる喘ぎを飲み込むように……。
 
 あ、あっ……。
 
 ピクリと恭子の身体が跳ねる。マサミよりも脂肪の載った腹筋がグッと凹みを作り、艶めかしい声に合わせて波打つ。時折、腰を左右によじり彼女の閉じる太腿が大きく左右に開いたと思うと、クゥと呻きながらピンと前に押し出すように伸びる。彼女のもう一方の手は青いイチゴのような自分の胸の尖端を柔々と弄ぶ。
 

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