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僕はアノ音を聞いてしまった。

第6章 野田恭子

 ノダキョーこと野田恭子は幼なじみだ。幼なじみと言っても、一年に数回彼の母親と帰郷したとき一緒に遊ぶ程度だった。
 
 最後に恭子と遊んだのは小学5年生の夏――淳也が十歳、そして恭子が十二歳だ。淳也は5年生にもなって身長が一三七センチと低かったからか、友人たちからチビ淳《じゅん》と呼ばれていた。

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