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愛ってほんとにいいものですね

第1章 愛ってほんとにいいものですね

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 「おじさま
  可哀想」
 「可哀想?」
 「でも
  その頃でしたら
  そう思われても
  しかたないのかも…」
 「どういうこと?」
 「愛しているのですから
  その…
  結ばれるのが
  当たり前と思います」
 「だから
  可哀想と」
 「はい」
 「そうだね
  そのことは
  後悔しているよ
  愛しあいたかった」
 「おじさま
  あの…
  わたしを
  代わりに…」
 「えっ」
 「わたし
  めぐみです」
 「でも
  そんな」
 「わたし
  大おばさまも
  可哀想と
  思うんです」
 「恵も?」
 「はい
  大おばさまも
  おじさまと
  愛しあいたかった
  と思っていたと思います」
 「うん」
 「そう思ったら
  わたしを代わりにして
  愛してほしいなと…」
 「だけど」
 「それだけではありません
  わたし
  おじさまが
  好きですから」

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