インターセックス
第3章 新しい家族
僕は、それまでの経緯を全部話した。
もうすでに外は、暗くなっていた。
「そうか、色々あったんだね」
「僕、帰りたくない」
「でも、もう外は、暗くなってきたし、お腹すいたろ?」
「もう誰も信じられない。施設の男子も変な目で見てくるし」
「…… そうか、気持ちは、わかるよ。でも施設の方は、きっと今頃心配している。僕から連絡しておくね」
義文が、立ち上がり電話を掛けに部屋をでる。
「ねえ、もう解っていると思うけど私、生まれた時は、男性だったの。でもね、いつも気持ちは、女性で、それをずっと隠して生きてきたわ。とっても辛くて、生きていくことに絶望していたときもあったわ。でも今は、違う。義文と知り合って人生が変わったわ。こんな自分でも受け入れてくれる人がいるんだって。それで今は、性別を変更して正式な女性になったの」
「正式な女性って、そんな事できるんですか?」
「ちょっと大変だったけど法律的にも認められて戸籍を女性に変更して結婚したのよ。旦那が弁護士だから助かったわ。お金も掛かったけど」
「そうなんですか。うらやましいな。僕なんてゴミだし」
「だめよ、自分の事ゴミなんて言っちゃあ。貴方は、ゴミなんかじゃないちゃんとした人間よ。夏音ちゃんは、女として生きていきたいんでしょ?」
「うん……」頷く。
「じゃあ、自信を持ちなさい。こんなに可愛んだし。どこから見ても女の子にしか見えないわよ。貴方のためだったら私も協力してあげるから」
「ほんとう?」
「本当よ、何でも言いなさい。遠慮しないで」
「じゃあ、僕をここに置いてくれる?」
「ええ、…… だいじょうぶよ。私は、大歓迎」
電話を終えた義文が戻る。
「夏音ちゃん、今日の事は、ちゃんと施設に連絡したよ。出前頼んだから、ご飯食べたら送っていってあげるね」
「ねえ、あなた。相談があるんだけど」
「何?」
「夏音ちゃん養子にできない?」
「養子? 養子ってうちの子に迎え入れるってこと」
「前から言ってたじゃない。養子が欲しいって」
「だけど、夏音ちゃんが……」
「夏音ちゃんがこの家に来たいって言ってるのよ」
「あー、そう言うこと。僕は、賛成だよ。夏音ちゃんが望んでいるなら」
「いいんですか、僕なんかで良いんですか」
「ああ、僕は、大賛成だ。ようこそ我が家へ」
もうすでに外は、暗くなっていた。
「そうか、色々あったんだね」
「僕、帰りたくない」
「でも、もう外は、暗くなってきたし、お腹すいたろ?」
「もう誰も信じられない。施設の男子も変な目で見てくるし」
「…… そうか、気持ちは、わかるよ。でも施設の方は、きっと今頃心配している。僕から連絡しておくね」
義文が、立ち上がり電話を掛けに部屋をでる。
「ねえ、もう解っていると思うけど私、生まれた時は、男性だったの。でもね、いつも気持ちは、女性で、それをずっと隠して生きてきたわ。とっても辛くて、生きていくことに絶望していたときもあったわ。でも今は、違う。義文と知り合って人生が変わったわ。こんな自分でも受け入れてくれる人がいるんだって。それで今は、性別を変更して正式な女性になったの」
「正式な女性って、そんな事できるんですか?」
「ちょっと大変だったけど法律的にも認められて戸籍を女性に変更して結婚したのよ。旦那が弁護士だから助かったわ。お金も掛かったけど」
「そうなんですか。うらやましいな。僕なんてゴミだし」
「だめよ、自分の事ゴミなんて言っちゃあ。貴方は、ゴミなんかじゃないちゃんとした人間よ。夏音ちゃんは、女として生きていきたいんでしょ?」
「うん……」頷く。
「じゃあ、自信を持ちなさい。こんなに可愛んだし。どこから見ても女の子にしか見えないわよ。貴方のためだったら私も協力してあげるから」
「ほんとう?」
「本当よ、何でも言いなさい。遠慮しないで」
「じゃあ、僕をここに置いてくれる?」
「ええ、…… だいじょうぶよ。私は、大歓迎」
電話を終えた義文が戻る。
「夏音ちゃん、今日の事は、ちゃんと施設に連絡したよ。出前頼んだから、ご飯食べたら送っていってあげるね」
「ねえ、あなた。相談があるんだけど」
「何?」
「夏音ちゃん養子にできない?」
「養子? 養子ってうちの子に迎え入れるってこと」
「前から言ってたじゃない。養子が欲しいって」
「だけど、夏音ちゃんが……」
「夏音ちゃんがこの家に来たいって言ってるのよ」
「あー、そう言うこと。僕は、賛成だよ。夏音ちゃんが望んでいるなら」
「いいんですか、僕なんかで良いんですか」
「ああ、僕は、大賛成だ。ようこそ我が家へ」