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インターセックス

第7章 悪夢

 授業も終わりいつものように帰路につく。
校門のあたりに差し掛かると心が騒ぐ。
いつも、校門の外ですばるが待っている。
昨晩の事を思い出すといつものような平常心でいられない。
すぐ目の前の校門の外に禁断の愛の扉が開こうとしている。
禁断の果実を味わって見たい自分の心が羞恥心を掻き立てる。
合ったらなんて声かければいいのだろうか。
妙な不安が交錯している。

 と、不安な気持ちで校門を過ぎるがそこにすばるは、いなかった。
残念な気持ちと安堵する自分がいた。

 暫く歩くとが後ろから誰か走り寄る気配を感じた。
「やー夏音ちゃん。一緒に帰ろ」振り返るとその声は、川崎哲也君だった。
「なーんだ、哲也くんか」
「何だよそれ? 俺れじゃがっかりした?」
「いや、そんな事ないけど、すばるだと思って」
「あーいつも一緒にいる子。すばるちゃんて言うの?」
「そうね、いつも一緒に帰っているから」
「夏音ちゃんに声掛けようと思うと、いつもすばるちゃんが居て声掛けづらくってさ」
「今日は、たまたまね」
「ねえ、最近さ、メールも返信こなかったりでさ、少しさみしーなー、なんて思っちゃたりして」
何だこいつチャラ男か?
「ごめんね。忙しくってメール見てなかった」
「えー? 既読になってたけど」
だからどうした? うざいんだよ。と思っていても口に出さない。
「そう? ごめん」
「今日この後、時間ある?」
「えー、何で?」
「ちょっとさーお話したいなって思って。この先にタピオカ専門店が開店したの知ってる?」
「あー知ってる。あそこのココナッツミルクのタピオカ美味しいのよね」
「それ、おごってあげる。だからちょっとだけ付き合ってよ」
いらねーよ。それ、この前すばると飲んだから。とは、口に出さない。
「えー、うれしいわ。ちょっとだけならいいよ」
あー、心にも無いこと言っちゃった。

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