テキストサイズ

インターセックス

第13章 親友

 こうして9月初旬の日曜日を迎えた。
すばるに連絡したら喜んで参加してきた。
女子は、私とすばる、ゆいの3人。男子は、隆一の一人だけ。
4人は、松戸駅に集合して東京近郊の有名レジャープールに向かった。
入場したのは、朝10時位だったがこの時期にも関わらず結構な人で賑わっていた。
「私、こう言う所くるのは、初めてなんだけどこんなに混んでるものなの」私は、人の多さに圧倒されていた。
ゆいは、慣れた感じで堂々としている。
「まあ、こんなもんね。8月のピーク時なんてこんなもんじゃなかったわ。座る所無いくらいだったわ」
少し、ドキドキしていた。これから着替えるのだ。
「早く着替えて場所取りしましょ」
ゆいが、率先して更衣室に向かう。
私とすばるがそれに付いていく。
「ねえ、夏音先輩。ゆいさんってどういう人なんですか?」
「いい人よ。今の学校では、一番信頼の置ける人」
「先輩の事、知ってるんですか?」
「ああ、知らない。言ってないから」
「大丈夫なんですか。隆一も知らないんでしょ。やばくないですか? こう言う所って」
「そうね、ちょっと心配だけど…… まあ、大丈夫でしょ」
「先輩、なにかあったら私が守ります。全力で!」
「ありがとね、すばる。その『先輩』ってのやめて」
「はい、わかりました先輩、じゃなくてかのんさん」
「かのんでいいよ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ