逆ハー戦隊シャドウファイブ
第15章 15 廃墟の罠
「よかったー、スーツ着といて」
安堵もつかの間、赤斗さんが「マスク装着しよう!」と素早く指示した。みんな素早くマスクをかぶる。私も少し遅れたがマスクをかぶり辺りの様子をうかがう。
「みんな、離れるなよ」
「おう」
「ピンクはシールド出しておくんだ」
「はい!」
とりあえず固まったまま、いつでも脱出できるように入口の方へと移動した。
そこへ乾いた低い男の笑い声が聞こえた。
「クックククク。初めましてかな。シャドウファイブ」
声の方に目をやると、二階への向かう階段の最上部の踊り場で全身黒づくめの男が立っている。
「お前は怪人じゃないな。ブラックシャドウか」
「レッドシャドウ。ご明察通りだ」
「なぜ、怪人を生みだし町を混乱に陥れるんだ!」
レッドシャドウの問いかけに、ブラックシャドウはククックと笑うだけで答えない。
「答えないなら、答え、ハァ、させる、ハァハァ、ま、で、だ。う、うううっ」
なんだかレッドシャドウの様子がおかしい。
「レッド、あの、どうしたんですか」
「う、くっ」
気が付くと私以外のメンバーが皆、レッドと同様に呻き始めている。
「み、みんな……」
おろおろする私に、ブラックシャドウは意外そうな声を出す。
「おや? 君には効かなかったのかな」
まさか、さっきの霧だろうか。どうしたらいいんだろうか。さっきの霧は一体何の毒なんだろうかと考えていると、またブラックシャドウが笑う。
「クックック。君は元々メンバーではないからな。このまま去るならば見逃してやろう。シャドウファイブの事は忘れてしまうがいい」
「え!?」
ブラックシャドウの言葉に私は憤りを感じた。メンバーを放って帰っていいですって?
「私はピンクシャドウです! 仲間を置いて帰ったりしません!」
「ほおぅー。立派な心掛けだね。じゃあ頑張ればいい。わたしは君たちが自滅するのを本でも読んで待っているよ。アディオス」
「ま、待ちなさい!」
乾いた笑い声と共にブラックシャドウは消えていった。
安堵もつかの間、赤斗さんが「マスク装着しよう!」と素早く指示した。みんな素早くマスクをかぶる。私も少し遅れたがマスクをかぶり辺りの様子をうかがう。
「みんな、離れるなよ」
「おう」
「ピンクはシールド出しておくんだ」
「はい!」
とりあえず固まったまま、いつでも脱出できるように入口の方へと移動した。
そこへ乾いた低い男の笑い声が聞こえた。
「クックククク。初めましてかな。シャドウファイブ」
声の方に目をやると、二階への向かう階段の最上部の踊り場で全身黒づくめの男が立っている。
「お前は怪人じゃないな。ブラックシャドウか」
「レッドシャドウ。ご明察通りだ」
「なぜ、怪人を生みだし町を混乱に陥れるんだ!」
レッドシャドウの問いかけに、ブラックシャドウはククックと笑うだけで答えない。
「答えないなら、答え、ハァ、させる、ハァハァ、ま、で、だ。う、うううっ」
なんだかレッドシャドウの様子がおかしい。
「レッド、あの、どうしたんですか」
「う、くっ」
気が付くと私以外のメンバーが皆、レッドと同様に呻き始めている。
「み、みんな……」
おろおろする私に、ブラックシャドウは意外そうな声を出す。
「おや? 君には効かなかったのかな」
まさか、さっきの霧だろうか。どうしたらいいんだろうか。さっきの霧は一体何の毒なんだろうかと考えていると、またブラックシャドウが笑う。
「クックック。君は元々メンバーではないからな。このまま去るならば見逃してやろう。シャドウファイブの事は忘れてしまうがいい」
「え!?」
ブラックシャドウの言葉に私は憤りを感じた。メンバーを放って帰っていいですって?
「私はピンクシャドウです! 仲間を置いて帰ったりしません!」
「ほおぅー。立派な心掛けだね。じゃあ頑張ればいい。わたしは君たちが自滅するのを本でも読んで待っているよ。アディオス」
「ま、待ちなさい!」
乾いた笑い声と共にブラックシャドウは消えていった。