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逆ハー戦隊シャドウファイブ

第20章 20 ハーレム戦隊3ブルカーン

――シャドウファイブのメンバーの母親たちは、みんなおじいさんのところで太極拳を習ったことをきっかけに友人付き合いが始まる。
おばあさんを亡くして気を落としていたおじいさんを元気づけるため、緑丸さんのお母さんがおじいさんに太極拳教室を始めさせたのだ。
それからは新たな生きがいを持ったおじいさんによって、メキメキと太極拳を上達させた母親たちは、やがて町の風紀を乱すものを倒し始める。
おじいさんはそれを心配して一緒に自警団の一員となり、町の治安を裏からみんなで守っていたのだ。
フェニックスはおじいさんだが、ドラゴンとタイガーは交代制らしい。


 話を聞いていて赤斗さんが納得していた。

「確かに母さんも太極拳やってて、たまに夜出かけていってたな」
「ああ、俺たちが小学生くらいだったか?」
「ところでハーレム戦隊ってなんだ」

青音さんが尋ねる。

「ああ、それはね。おじいさんの気分が上がるっていうから付けただけで深い意味はないのよ」
「そうそう。あなたたちに心配させるようなことはないわよ」
「ハーレムは男の夢じゃの! 案ずるなばあさんを裏切ったりはしておらん!」
「そ、そう……」

緑丸さんは複雑な表情を見せた。

「しかし蛙の子は蛙じゃの、お前たちは母親に似て町を愛しておるのじゃの!」
「ちょっと衣装が地味じゃないかしらって思ってたけど」
「いや、そっちが派手すぎる」

確かにこの派手なカンフー服を着るのは勇気が必要かもしれない。まるで年末の歌合戦のトリの衣装のようだ。改めてシンプルなバトルスーツで良かったと思った。

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