逆ハー戦隊シャドウファイブ
第3章 3 ヘアーサロン・パール
そそくさとシャンプー台の方へ行き、柔らかいシャンプーチェアに座ると、白亜さんは白く繊細な指で私の首にタオルを巻き、横たわらせる。
「顔にガーゼかけようか?」
「え、ああ、選べるんですか?」
「うん。台がフルフラットの時はかけてたけどね。今、まつ毛のエクステしてる人も多いからさ。一応聞くことにしてんの」
「へええ。あ、かけてください」
「オッケー」
シャンプー中、白亜さんと目が合うと恥ずかしいなあと思い、私はかけてもらうことにしたが、シャンプー中のかっこいい彼を見られないことに気が付き少し残念な気もしている。
やっぱりない方が良かったかなと思っていると、シャワー音が聞こえ始める。
「ぬるすぎるようなら言ってね。うちはぬるめで他の所よりシャンプーに時間をかけるんだ」
「へえー。どうしてですか?」
「シャンプー剤の洗浄力を弱めてるんだ。桃はシャンプーなに使ってる?」
「最近はボタニカルの流行ってるやつです」
「そっか。ちょっとリンス落としきれてないなあ」
「えーそうですかあ」
「うん。ちょっと髪が重いね」
「そんなことがわかるんですか? すごい!」
「まあね。でも髪にスタイリング剤つけてなければシャンプー剤を毎日使わなくても、お湯だけで十分、汚れ落ちるからね。使い過ぎないようにしたらいいよ」
「わかりました」
甘酸っぱいオレンジの花の香りが漂い始め、そおっと包み込む様に白亜さんの指先が、頭皮に触れてくる。その瞬間、ぞわっとした感覚が背筋を走る。頭全体を優しくもみほぐされると、目の周りがじんわり滲んでくる。この気持ち良さは何?美容院でシャンプーを何度もしてもらってきたけど、こんなに気持ちいいシャンプーは初めてだった。
「顔にガーゼかけようか?」
「え、ああ、選べるんですか?」
「うん。台がフルフラットの時はかけてたけどね。今、まつ毛のエクステしてる人も多いからさ。一応聞くことにしてんの」
「へええ。あ、かけてください」
「オッケー」
シャンプー中、白亜さんと目が合うと恥ずかしいなあと思い、私はかけてもらうことにしたが、シャンプー中のかっこいい彼を見られないことに気が付き少し残念な気もしている。
やっぱりない方が良かったかなと思っていると、シャワー音が聞こえ始める。
「ぬるすぎるようなら言ってね。うちはぬるめで他の所よりシャンプーに時間をかけるんだ」
「へえー。どうしてですか?」
「シャンプー剤の洗浄力を弱めてるんだ。桃はシャンプーなに使ってる?」
「最近はボタニカルの流行ってるやつです」
「そっか。ちょっとリンス落としきれてないなあ」
「えーそうですかあ」
「うん。ちょっと髪が重いね」
「そんなことがわかるんですか? すごい!」
「まあね。でも髪にスタイリング剤つけてなければシャンプー剤を毎日使わなくても、お湯だけで十分、汚れ落ちるからね。使い過ぎないようにしたらいいよ」
「わかりました」
甘酸っぱいオレンジの花の香りが漂い始め、そおっと包み込む様に白亜さんの指先が、頭皮に触れてくる。その瞬間、ぞわっとした感覚が背筋を走る。頭全体を優しくもみほぐされると、目の周りがじんわり滲んでくる。この気持ち良さは何?美容院でシャンプーを何度もしてもらってきたけど、こんなに気持ちいいシャンプーは初めてだった。