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逆ハー戦隊シャドウファイブ

第4章 4 初出動!

その不審な人物に、シャドウファイブよりも先にクラブ帰りの若い男が近づいてしまう。日焼けして細いタンクトップ姿の若い男は気軽に声を掛ける。

「お? もう脱いでんの? やる気満々じゃん」

その瞬間、マッチョな怪人が「フシュウウウウウウっ!」と叫び声をあげ、若い男の両肩をつかみ持ち上げる。

「なっ、なんだよ! おいっ! 離せよっ!」

身悶えするががっちりと捕まえられ男は身動きすることが出来ない。
怪人が「ホソーイ! ホソーイ!」とその男を上下に上げ下げする。

「急ごう!」
レッドシャドウが素早くそのの前に立ちはだかる。ムキムキのその不審者は近くで見ると身長は2メートル越えで人間の容姿をしてはいるが、髪は生えておらず、眉も、まつ毛もなく、目の色が真っ赤でやはり怪人だった。

「おい! 彼を離せ!」
「フシュウウウウウウウウウっ」

ちらっとレッドシャドウを怪人が見るが、無視して若い男をまるで赤ちゃんをあやす様に高い高いする。可哀想に若い男はされるがままで、半泣きのままぐったりと諦めている。
人質をとられていると手を出せない。そこでいつものパターンである、ピンクシャドウに怪人の気を逸らせることにする。

「ピンク。 ここでいいから怪人の視界に入ってくれ」
「えっ」
「大丈夫。何もしなくていいから『ピンクシャドウ! 見参!』とだけ叫んでくれ」
「わ、わかりました」

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