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逆ハー戦隊シャドウファイブ

第4章 4 初出動!

その間にムキムキ怪人がグリーンシャドウの目の前にやってきていて、彼の両肩をつかもうとする。しかし、それをはねのけグリーンシャドウは怪人と両手を組み、力比べのような格好になる。いわゆるプロレスで見られる『手四つの力比べ』というものだ。

「くっ!」
「フシュウウウウっ!」

ぐーっと怪人が押し、グリーンシャドウの背中が後ろに反れそうになる。そこを巻き返し、グリーンシャドウがググっと怪人を力でねじ伏せようとする。

「いけー! そこだあ!」

いつの間にか気が付いた若い男がグリーンシャドウの応援をしていた。
私もこの力比べに熱く見入り、握った手を振り上げ、「がんばってー!」と声援を掛けていた。
膠着していたパワーバランスはやがて終焉を迎え、グリーンシャドウが優勢になってくる。

「フシュウウウウっ! フシュウウウウっ!」

気が付くと怪人の身体が小さくなっている。最初の頃のムキムキの筋肉が見る影もなくなっている。
すっかり細くなり、骨と皮ばかりになった怪人が「ホソーイ! オレ、ホソーイ!」と叫んだかと思うと身体をぐったりと二つに折り、ガクッと意識を失った。

「やっつけた! 」
「やったな! グリーン」
「うん。強かったな」

珍しく力だけの正統派のような怪人だったが、今回の怪人は消えてなくならない。

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