逆ハー戦隊シャドウファイブ
第7章 7 再会
品物の査定をして、掃除をし、アンティーク着物の整頓をする。たたみ方なんかまったく知らなかったが、やっと綺麗に畳むことが出来るようになり、また一つできることが増えたと嬉しくなった。陶器も着物も楽器もとても手触りが良いことに気づいた。
「青音さん、これもすごくいいものなんですか?」
私は小さな白いコップをそっと手に持つ。ふわっと軽くて冷たいはずなのに温かく感じる。
「ああ、そんなに古いものではないけどいい作風だね。たぶん名匠が修業時代に作ったものだと僕は睨んでいる。ほら口当たりもいいだろう」
私の手からそっとコップを取り、青音さんはそっと口づけるように口辺に唇を触れさせる。まるで恋人にキスでもしているかのようだ。
「ほら」
その口づけたところを彼は私の唇にも当てさせる。こ、これは間接キスではないだろうか。
「あ、は、はあっ、や、優しい口当たりです、ね」
「うん。知識も大事だけどこうやって感じることも大事だ」
見つめられながらコップに口づけていると彼とキスしているような錯覚を覚えめまいがする。
「あ、こ、これ私、買ってもいいですか?」
「ん? 気に入った? じゃ、あげるよ」
「え、いえ、ちゃんと買います」
「いや、名前がないせいで、いいものだけど売れないんだ。ボーナス」
「そうなんですかあ」
「大事にされる人のところへ行って欲しいからね」
こうして私は毎日このコップで飲み物を飲む度に青音さんを意識するようになってしまった。
「青音さん、これもすごくいいものなんですか?」
私は小さな白いコップをそっと手に持つ。ふわっと軽くて冷たいはずなのに温かく感じる。
「ああ、そんなに古いものではないけどいい作風だね。たぶん名匠が修業時代に作ったものだと僕は睨んでいる。ほら口当たりもいいだろう」
私の手からそっとコップを取り、青音さんはそっと口づけるように口辺に唇を触れさせる。まるで恋人にキスでもしているかのようだ。
「ほら」
その口づけたところを彼は私の唇にも当てさせる。こ、これは間接キスではないだろうか。
「あ、は、はあっ、や、優しい口当たりです、ね」
「うん。知識も大事だけどこうやって感じることも大事だ」
見つめられながらコップに口づけていると彼とキスしているような錯覚を覚えめまいがする。
「あ、こ、これ私、買ってもいいですか?」
「ん? 気に入った? じゃ、あげるよ」
「え、いえ、ちゃんと買います」
「いや、名前がないせいで、いいものだけど売れないんだ。ボーナス」
「そうなんですかあ」
「大事にされる人のところへ行って欲しいからね」
こうして私は毎日このコップで飲み物を飲む度に青音さんを意識するようになってしまった。