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逆ハー戦隊シャドウファイブ

第11章 11 もみの木接骨院

「これも飲んでおくといい」
「ありがとうございます。これは何のお茶ですか?」
「わしがブレンドしたもんじゃ。身体にいいからの。精力も付く」
「え、 あ、そうですか。女性もやはり精をつけたほうがいいんでしょうか?」
「そりゃあ、もちろんじゃとも! お前さんがもうちょっと精力が強ければあの催淫剤なんぞ、自慰で何とかなったじゃろう」
「じ、じい?」
「そうじゃ、オナニーじゃ」
「えっと、私、したことないんですが……」
「なに!? 恥ずかしがらんでもええ」
「いえ、ほんとに……」

自慰行為って女性はするのだろうか。自分でしたくなったこともない。友達は彼氏とのえっちの話はよく教えてくるが自慰行為の話は皆無だった。

「うーん。淡白じゃのう。じゃあ、何か? 彼氏と毎日やり放題か」
「えっ!? 毎日? 毎月とかじゃないですか? 多かったとしても」
「ふぉっ? 月一? そりゃマンネリ夫婦の事か?」

どうもおじいさんと私の話は噛み合わない。今までお付き合いした人たちは、自分もそうだけど草食の部類なのかあんまり肉体関係の頻度は高くなかった。それで不満に感じたこともない。

「うーむ。時代かのう」
「そうですねえ。あまり欲求がわきませんねえ」
「わしなんか、お前さんが昨日あんまり喘ぐもんで、久しぶりに自分で抜いたわい」
「え? 抜いた? 何をです?」
「ふぉっほっほ! それを言わせるのか? ふぉっふぉお」
何を言っているのか、ちょっと分からず困っているところへ緑丸さんがやってきた。

「じいちゃん、いい加減にしてくれ。桃香さんを困らせないでくれるかな」
「ふぉっ? お前だって、他の若いもんだって、あの後――」
「あー! もうその話はなし!」
「?」

いつも穏やかで落ち着いた緑丸さんが、まるで子供のようでちょっと可愛いと思った。

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