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ワルキューレの朝ごはん

第2章 化学反応

無意識的にも何か罪を犯したのだろうか、否、そんなことはない、こちらはそれなりの真剣さで生を生き続けていた。

世界の変容はあくまで向こう側で仕組まれた陰謀だ。無垢な細胞を冷酷に冒してしまう病原菌のようなものに不幸にも感染してしまったのだ。きっとどこかに何やら異形の怪物めいたものが黒々とうずくまっていて陰謀をめぐらせているに違いない。

(∬∂¬_¬)。。(し(・△・。)。

(年甲斐もなく若くて可愛い娘に夢中になって全財産騙し、)

自分は不幸にしてそうしたものの侵略をうけたまでのことで、

悪意に汚染されたこと自体が僕たちの純粋潔白さの何よりの
証拠ではないか。だから崩壊
と喪失とはあくまで向こうからやってきた、が、そうした不意打ちを蒙った自分の中には何やら空洞のようなものが、ぽっかり口を開けてしまいはした、かつての自分が自分と思えないような距離が拡がってしまった。

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