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妄想の世界

第32章 飴玉

きみがカバンの中から

ごそごそと何かを出し口に入れる

コロコロと口を動かす

「翔くん飴玉持ってるの?」

「あっ!欲しかった?」

うんと頷いたら

「ごめん…これが最後だった」

舌にのせた飴玉を見せながら笑う君

その仕草が可愛かったのと

飴玉が欲しかったのとで

キスをして奪いとる

何度もお互いの口の中を

行ったり来たりする飴玉

ついに無くなってしまったから

リップ音をたてて離れる

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