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妄想の世界

第34章 狛犬

「…あの日の少し前におまえの親に会ったんだ」

「…なにそれ…知らない…ごめん…
きっと酷いこと言われたんだよね」

「違う…オレが気づいちまったんだ…」

「…なにに…」

「オレじゃ翔くんを幸せに出来ないって…
オレと別れればきっと可愛い嫁さんもらって
子供なんか出来て…
世間から何も後ろ指差される事なんて無い
普通で穏やかな幸せ」

「…どうして…
普通じゃないけど幸せをくれた智くんが…
今更…」

そんな事…なぜ…

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