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妄想の世界

第34章 狛犬

「ごめん…
勝手に巻き込んで勝手に捨てた…
全てはオレの弱さ…
許して欲しいなんて言わない…
けど謝りたかった」

「謝ってほしいわけじゃない!」

「そうだよな…許せるわけ無いもんな」

「なんで…
怒って無いのに許せるわけないじゃん…
怒ってるとしたらあの日の俺自身にだよ」

「…なんで…
あんな身勝手な別れ方したのに…」

「あなたの弱さも不安も全てを愛していたのに…
あなたに依存しすぎてた…
縋り付いて引き止めなかったのは
俺のちっぽけなプライドだった」

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