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大きな桜の木の下で

第10章 お見合い

は〜っ、憂鬱だ〜

結局写真は見てない

名前さえ聞いてない…

いつ言えばいい?

やっぱり二人になってからだよね…

「お待たせしました。」

襖が開くと同時に

一瞬ふわっと落ち着く匂いがした

でも…緊張で顔が上げれない…

周りで何か喋っているのはわかるんだけど

いつ言えば…

なんて言えば…

ぐるぐると同じ事ばかり考えてたら

何も耳に入ってこない…

「じぁ、後はお二人に任せて私達はお暇しましょう」

えっ?何も聞いてなかった…

二人?

あっじゃあ言わなきゃ…

どうしょ…

顔上げられない…

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