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「翔ちゃん…」

えっ？

この声⁉

「やっと顔上げてくれた」

「さとし君？…なんで居るの？」

顔を上げたら

ふにゃふにゃと笑ってるさとし君…

「なんでって…お見合いだから」

「えっ？」

「いつ気が付くかなって思ってたのに〜
顔も上げてくれねぇし」

「えっ？なんで相手は財閥の人って…」

「だから俺！
これでも一応大野財閥の跡取り智です」

「はっ？えっ？うそ！」

「嘘って…まぁ金持ちには見えねぇか」

「えっ、そんな事無いよ
智くんシンプルだけどおしゃれだし
別荘も素敵だったもん
でも、財閥の人とは思って無かったから」

「まぁ思わねぇかもだけど
名前で気が付くと思ってたんだけどな〜」

「それは…漢字知らなかったし…
偶々一緒の名前なのかなぁって…
ごめん…」

チュッ！