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大きな桜の木の下で

第2章 子供の頃

別荘から見えた桜を見に来たら

えっ?女の子が寝てる?

「君この辺の子?
こんな所に一人で来たの?」

「うん…お婆ちゃまの家に遊びに来たの
お母さん達お話しててつまんないから…
桜の木が綺麗で見に来たんだけど…」

どうしょ…

帰り方がわからないの思い出した…

ポロッてなみだがこぼれた…

(あ〜〜〜!
せっかく笑ったのに泣き出しちゃった〜)

「泣かないで
帰り方わからなくなっちゃったの?」

あっ、

なんかふにゃってした笑い方見たらホッとした…

涙も自然にひっこんでニコニコしちゃう

(あっ良かった〜笑ってくれた〜)

「どっちから来たかわかる?」

ふるふると首を横に振る

「そっか〜困ったね〜」

「大丈夫だよ…たぶん…
桜の木見に行くって言ってきたから
お庭から見えるのここだけだから
たぶん誰かが迎えに来てくれる」
 
(ありゃ、さっきまで泣いてたのに
急にしっかり話てくれるのね)

「そっか、じゃあ大丈夫かな」

「うん!」

(でも、女の子一人でこんな何処にいたら
不安だよね…)

「じゃあお母さん来るまで一緒にいよっか」

(えっ?どうしょ…
一人はこわいけど迷惑かけちゃう…)

「大丈夫…一人でも待ってられるよ…」

(そうなの?
でも…なんかまた泣きそうな顔)

「僕と一緒はいや?」

「嫌じゃない!…けど……」

もしかして遠慮してる?

ん〜どうしよ…

あっ!

「僕ね絵を描くのが好きなの
今日も桜が綺麗だから
スケッチしようと思って来たんだけど
君が倒れてたから心配で声かけちゃった
だから、一緒に桜見てていい?」

「うん!」

お兄ちゃんは私の横に座りスケッチを始めた

すごい!

サラサラと桜の木を写していくまるで魔法みたい。

思わずじっーと見つめてしまった。

(なんかめっちゃ見られてる… 
普段ならこんなに見られると描きづらいのに…
なんでだろう?気にならない)


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