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大きな桜の木の下で

第54章 体調不良

「待っててすぐに持ってくるから」

頭を撫でて離れようとしたら

手を力なく掴む

「すぐ戻るから」

優しく頬にキスをしたら

手を放してくれたから

急いで取って戻る

起きるのも辛そうなので口に含み

そのまま口づけて飲ませる

「ありがと…さと…」

こくんと飲み込み

苦痛に歪めながら微笑もうとする

「無理すんな翔子…目開けてると辛いだろ?」

そっと瞼に掌あてれば素直に瞑る

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