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大きな桜の木の下で

第56章 贈り物

暫く唇を愉しんだが

翔ちゃんが苦しそうにしたのでやっと離す

クタッと俺に凭れ掛かりフゥッと息を整えてる

「綺麗な桜色…総絞りの浴衣…
私着こなせるかな…」

「翔ちゃんのために
俺が図案考えたんだから
似合うに決まってる」

「えっ⁉凄い…智くん…
水面に波紋?赤い魚は金魚でしょ?」

「そう本当は花筏とか
桜吹雪とか考えたんだけど
職人さん達に浴衣は夏だから
季節外れって却下されちゃった」

「ふふっそれも観たかったな
でもこれはこれで凄く素敵
こんな綺麗な桜色が出せるんだね」

「この桜色本当に桜の木から
抽出した自然の色なんだよ」

自然の色って聞いて更にびっくりしてる

んふっ…この顔が見たかったんだよね

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