テキストサイズ

人から見れば地獄。ただ僕は幸せだ。

第2章 人生の転機。

先生とのタイマン
お前が今悩んでることはなんだ?
分からないだろ?
俺もお前のことが分からない。
お前にしか分からないことだと思う。
親がいなくて施設育ち。
周りから腫れ物扱いされる。
これはもうお前の人生に永遠についてまわる事実だ。
どうしようもないし、受け入れる強さをもつしかない。
喧嘩が強いのが自慢か?
違うよな?
喧嘩なんてしたくないよな。
でもなめられるのが嫌なんだろ?
自分を守る術が相手と同じ土俵にたつことなんだろ?
でもお前には自分のことを俯瞰で、第三者の立場として見れる強さがあるだろ?
自分を守る為に暴力ふるうことが悪いとはいわない。
ただお前は制圧しておさめることはできないか?
柔道ならってるお前ならできるだろ?
お前が自分のレベルをまわりにあわせておとすな。
頭下げることできないか?
悔しいけど、勘弁してくれって言えないか?
俺は頭を下げれる男の方が何倍もかっこいいと思うぞ。
自分の人生をあまくみるな。
不幸ばかりに目を向けるな。
お前には周りから慕われる才能があるはずだ。
学校のお前の話は聞いてる。
お前には人を幸せにする力があるんだ。
今はまだ施設と学校での自分を使い分けてるかもしれないけどうまく同化できないか?
できたらお前はすごいやつだぞ。
俺はお前に期待してる。
お前が自分の力を制御して、受け止める強さを身につけて周りをまとめてくれると信じてる。
ただお前にだけこんな役割押し付けたら嫌だよな?
俺も自分の首をかけてこの施設を変えてやる。
お前は俺が一生面倒見てやる。
施設を追い出されても面倒みてやる。
ずっとお前のことを見ててやる。
自分のなりたい自分になりなさい。

我慢できなくなったら手を握りしめて我慢我慢と10回言いなさい。
歯が欠けるくらい歯を食いしばり生きなさい。
この生活から抜け出すために自分から変わりなさい。
周りに期待しすぎたらだめだ。
自分の力で道を切り開く強さをもってくれ。

どうしても我慢できなくなったら俺のとこにこい。
タバコくらいならゲンコツ一発で許してやる。

僕は涙を流し、その話しを聞いていた。
返事するわけでも相槌をうつわけでもなくただ聞いていた。

自分の人生など、将来など考えたことなかった。
過去に起きたことに縛られていたんだ。
僕はこのことをきっかけで少しずつ変わっていく。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ