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my life

第22章 my lyfe-やさしさの欠如


「彩ちゃん大丈夫?こいつの言ってることは冗談だから。嘘だよ嘘。だから気にしないでね。悠!お前も!彩ちゃんいるのわかって言ってんの?」
「彩は待ってられる子だから平気。それに嘘じゃねーよ。疑ってんのか?じゃあ呼び出すから待ってろよ。」

『何やってる?ダチと飲んでるから来るか?』
『わぁ~悠だぁ~!行く行く!待っててね♡』

ほら。マリアならすぐ反応すると思った。
「彩ちゃん、なんか嫌な思いさせちゃってごめんね。こいつ、悪い奴じゃないんだけど。う~ん・・・大事な女の子はちゃんと大事にするんだけど、ちょっと酔いすぎたのかな、ははは。」
「大丈夫です。私、帰ったほうが良さそうですね。お気遣いありがとうございます。じゃあ、失礼します。」


気が付いたら彩は席を立って歩きだしていた。

「あ、彩ちゃん帰るって。」
「あ?またか。あいつはいつも。生理だからエッチできないとかつかえねーことばっかり言うしさぁ。別にナマ中出しするから別にいいけど。せっかく連れて来てやったのに。あいつはそういう奴だよな。たくさんいる客に迎えに来てもらえいいんだよ!」
「悠!それは彩ちゃん可哀想だって。」

「平気平気。彩は大丈夫だから。」
「ったく。彩ちゃんに聞こえてたら可哀そうだろ。・・・彩ちゃん・・・。」

彩が困った顔をして俺の後ろに立っていた。

「ごめんなさい。携帯忘れちゃって。失礼します。」
「彩ちゃん!!!」

和成が大声で彩を呼んだけど彩が戻ってくることはなかった。
下唇を噛んで今にも泣き出しそうな顔をしているなんて気が付かなかった。だって、久しぶりに会う友達の前で気が大きくなっていて、今が楽しけりゃいい。そんな思いでいっぱいで、酔ってる俺は彩のことを気遣うことなんて頭になかった。

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