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溺愛メイド

第1章 1

「おはようございます。」

出来るだけ意識しないように顔をぺちぺち叩いてから自室から出た。

「おっ、おはよう」
ご主人様は大きい荷物をまとめて何だか忙しそう。

「あの、何かお手伝いしましょうか」
状況はわからないがとりあえず手伝った方が良いよね。

「あ、じゃあスーツ3セットくらい詰めてくれる?」

「わかりました。出張ですか?」

「そうそう」

こんなに荷物が多いってことは、今回の出張は長めなのかな。綺麗にアイロンがけされていたスーツを丁寧にケースに詰めていく。


昼前になり、荷造りが済んだところでご主人様に声をかけられる。

「ひな、1週間くらい仕事で出るから。受け取る荷物はないし部屋から出なくて良いからね」

「はい、わかりました」
今までも私がこの部屋に来てから荷物を受け取ったことはないけどね。
1週間もいないのか。寂しいかも。


「お土産楽しみにしておいて」

そう言って微笑んでご主人様は出かけて行った。

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