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明日への希望はあなたがくれた

第4章 任務

紗南side



ちゃぷん。。。


紗南「ふぅ……」



さっきまであんなことがあったのに不思議と今は落ち着いている。


(棗は今まであんなことをずっと一人で抱えながらこの学園を過ごしてきたんだ。)


そう思うとたまらなく棗を抱きしめたくなった。



(棗、まだ起きてるかな?)



私はさっきまで一緒にいたのに棗に会いたくて仕方なかった。




私も棗に会うことで安心したいのかもしれない。


急いでお風呂から上がり、髪の毛も乾かさずに服だけを着てベランダに急ぐ。



ガラっ



紗南「あっ、、、棗。」



棗「来ると思った」



棗「髪ぐらい乾かせよ。どんだけ俺に会いたかったんだよ?」


いつの間にか目の前にいる棗に髪の毛を指で弄ばれる。


棗のふっと笑う姿に私は何だか恥ずかしくなってぎゅうっと棗に抱き着く



棗は私の行動に少しびっくりしながらも優しく抱きしめ返してくれた。



紗南「棗、私、強くなる。棗の守りたいもの、私も一緒に守るから。だから、一緒に乗り越えていこう?もう棗一人で抱え込まないで」


棗「……っ」


紗南「私はこれから先何があっても棗のことを信じるよ。だから棗も私を信じて。棗の守りたいもの、私にも守らせてくれないかな?」



私は棗の胸にうずめたままだった顔を上げる



棗は静かに涙を流していた。







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