ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第83章 王子か鬼か
そして、1週間後。
追試1日目は無事終了。
でも、その日の夜にさっそく熱が出てしまい、翌日、2日目のテストを終えて帰ってきたら、38度超え。
「ひな泣くな。」
「うぅ…こんなんじゃ明日集中できないじゃん。全部再試になるかもしれない…ヒック、ゲホゲホッ!」
藤堂「そんなに心配しなくても、ひなちゃんなら大丈夫。あのノート見てればわかるよ。よく勉強して理解できてるから。よし、ひなちゃんちょっと注射打つよ。すぐ終わるからね、いくよー…」
ピクッ…
「…っ。もう、どうしてわたしはこんなすぐ熱出るの?せめて明日終わるまで待ってくれればいいのに。というか、わたしのノート勝手に見ないでよ…ばかっ!!」
「こ〜らぁ、ひなぁ〜?」
藤堂「ごめんごめん。笑」
「自棄になりすぎだ、怒るぞ?」
「やだ!しんどいんだから…しんどいのに怒らないでよ…。もう助けて…なんとかして……テスト落ちちゃうよ…うぅ…グスン、グスン」
「よしよし、しんどいな。しんどいのはわかってるから。藤堂先生、注射も点滴もしてくれたし、これで明日はなんとかなる。あとはひながしっかり寝たら、朝にはマシになってるぞ。」
と五条先生にもずっと付いててもらって、この日は早くに就寝。
そして、翌日の追試最終日。
朝は一旦微熱まで下がったものの、昼からはフラフラ。
それでもなんとか追試を終えると、そこからはもう完全にダウン。
翌日に1つだけ引っかかった再試を死にそうになりながら受けた後、高熱と喘息でしばらく寝込んでしまった。