ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第46章 宇髄先生の検査
10分くらいでだいぶ落ち着いてきて、自分から先生たちに声をかけた。
「もう大丈夫です……グスン」
藤堂「もう少し休んでもいいよ?平気?」
「はい、お願いします…」
宇髄「うん。そしたら検査続けるな。もう一度、さっきのところ押さえてみるよ。」
と宇髄先生はまたタオルをめくって、お腹の下腹部をグッと押す。
「ゔっ……」
宇髄「ここ痛いな。」
「はい…」
宇髄「うん、わかった。そしたら、次は超音波でお腹診ていくな。痛くないからリラックスしててな。」
そう言って、宇髄先生はわたしのお腹の上にほんのり温かいジェルを出して、ゆっくりとプローブを滑らせていく。
わたしの方からモニターは見えないけど、先生たちが真剣に見てる。
途中、宇髄先生が何度か手を止めて機械を触ってるけど、先生たちは表情ひとつ変えないから、何かあるのかどうかもわからない。
エコー検査が終わると、宇髄先生が機械を片付けてる間に、五条先生がお腹のジェルを拭き取ってくれた。
「ふふっ。」
「ん?何いきなり笑ってんだよ。」
「くすぐったい。」
「くすぐったい?それは悪いな。自分で拭くか?」
「いえ。わたしがくすぐったがりなのと、五条先生の拭いてくれる手が優しいからです。ありがとうございます。」
「そうか。」
わたしが笑ったからか、五条先生の顔が心なしかうれしそうで、藤堂先生もうれしそうで、宇髄先生は見えてなかったけど微笑んでくれてる気がした。