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ウソつき恋愛

第1章 再会の電車

僕が、あれだけオナニーのおかずにしながらまったくリアルに声をかけなかったのには、理由がある。
<僕は、サチコのことが、それほど好きじゃない>
え?耳を疑うだろう?
しかし、それが本当のところなんだ。

それじゃ、なぜサチコの姿を執拗に目で追っていたのか?
<サチコは、輝いていたから>
サチコの顔だちは素晴らしく美しく、サチコのカラダは素晴らしくセクシーで、もう、最高の女だった。
クラスにいるのを見かけただけで、僕は、ハッピーな気分になった。
授業中も、休み時間も、サチコのことだけしか見えていなかった。
帰宅すると、僕は、サチコのチンポとりこ。僕のチンポは、サチコのためだけに使われていた。

しかし、僕は、サチコのことを好きではないということを、自覚していた。
中3当時、僕には、他に好きな女子が何人か、いた。
え?サチコのことしか、見えていなかったんじゃなかったか?
もちろん、サチコがいるときは、サチコのほうばかり見ていた。しかしサチコがいない時は、他の好きな女子のほうを見ていた。
さらに言えば、僕は、その好きな女子たちのうち、3人の女子とほとんど両思い状態だった。3人は互いに僕との関係を知っていたふしがあり、知りつつも自分が上だ、いや自分が上だというように常にマウント合戦をしていた。

まあつまりは僕とサチコとの関係は、その3人にとっては、そして僕にとっても、目移り以外の何物でもなかったわけだ。
だから、サチコには何のモーションもかけなかった。

しかし、自宅に帰ると、僕のオナニーおかずは、サチコで独占されていた。
好きな3人も、女子としての魅力がなかったわけでない。巨乳、スレンダー、スリム、はっきり言ってエロい子たちばかりだった。
《なぜ、サチコのことばかり、おかずにしてるんだろ?》
僕は、自分のチンポの志向に困惑するばかりだった。

中学卒業後も、僕のオナニーおかずの大半がサチコだった。
高校は、電車で通う学校を選んだ。
サチコも、同じく電車で通う高校に進学したはずだが、4月、5月とまったく会わなかった。

そして、忘れもしない高1の6月20日金曜日の午後0時5分、僕とサチコは、電車内で再会した。

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