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先生、出ちゃうよ

第20章 成瀬先生のあまーい授業

目が覚めると時計の針は3時を少しすぎたところを指していた。


えっと、いつから寝ちゃったんだっけ、、?
そうだ、朝、成瀬先生が病室に来て、、


恥ずかしかった朝の回診を思い出す。

それとともに


"俺には由奈が必要なんだ。"


という成瀬先生の言葉が脳内で何度も再生される。

成瀬先生、、

先生のことを考えながらぼーっとしていると、うとうとしてきてしまう。

再び夢の中に足を踏み入れそうになった瞬間、

成瀬「由奈?起きた?」

成瀬先生が個室のドアから顔を覗かせた。

私はさっきまで成瀬先生のことを考えていたからか無性に先生に抱きつきたくなり先生に向かって両手を伸ばす。

すると先生はキラースマイルで

成瀬「なになに?寝起きの由奈ちゃんは甘えん坊さんですか?」

なんて言いながら私を抱き上げてくれる。

先生の胸に顔を埋めるとすごく安心する。

しばらく私のことを抱き上げて窓の外を眺めていた先生は私を抱っこしたままソファーに腰掛けた。

成瀬「ねぇ、由奈?」

由奈「???」

成瀬「今日の夜も多感症の治療一緒にしようと思ってる。」

由奈「、、、。」

何となく予想はしていたが良くない知らせに体が固まる。

成瀬「緊張しなくていいよ笑」


由奈「うん、、、。」

成瀬「今日からさ、由奈自分で治療できるように頑張ってみない?ほら、前さ、高校生になったら教えようかなって言ってたの覚えてる?」

由奈「、、うん。、、先生のお膝でやったやつ?」

成瀬「、、///そうだね、、、///」

先生が一瞬照れたような気がした。

成瀬「でも、今日はちょっと違った方法でやってみよう!」

由奈「先生は?ついててくれる?」


成瀬「もちろんだよ!一緒にがんばろ!」

そう言ってベッドの上に私を降ろした成瀬先生は起きてから何も食べていない私のために看護師さんに軽食を頼んでくれた。

成瀬「じゃあ由奈!また後でお迎えに来るからしっかり食べてエネルギー貯めとけよ?」

白衣をなびかせ成瀬先生は病室から出て行った。

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