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先生、出ちゃうよ

第11章 教えて、成瀬先生、、。

トントンっ!

成瀬「ゆーな!起きてる?先生入るよー!」

そう声をかけ部屋に入る。
いつもなら笑顔で迎えてくれる彼女が今日は布団から出てこない。

成瀬「由奈?どうした?どこか痛い?」

布団の中で首を振るも顔を出してはくれない。

成瀬「由奈、先生にお顔見せてよ!」

由奈「、、、。」

俺は由奈のベットのそばにある椅子に腰掛け話しかける。

成瀬「由奈、昨日大変だったね。倒れちゃったんだって?先生、治療してあげられなくてごめんね。でも、工藤先生と頑張ったんだってな!偉いじゃん!工藤先生も褒めてたぞ!」

由奈「、、、。」


昨日のこともあり、きっと心に余裕がないのだろう。
俺は由奈をせかさず待つことにした。


しばらくすると、由奈は布団から出てきた。

成瀬「おはよ!由奈!」

俺が笑うと

由奈「んぐっ、、ふぅぇっ!成瀬先生ぇー!」

と由奈は泣き出し腕を差し出し俺に抱っこをせがむ。

いつもと違う自分の気持ちに素直な由奈に少し驚きつつも

成瀬「おいおい、どうしたどうしたー!」

と抱きしめてやる。

由奈「せんせぇ、会いたかったよー、怖かったよぉー」

と由奈はしゃくり上げながら泣いた。

今まで自分の感情を押し殺し母親に迷惑をかけずに生きることだけを選んできた由奈がここまで俺に心を開き感情をぶつけてくれたことが嬉しくてたまらなかった。

成瀬「大丈夫、由奈、大丈夫だよ?早くきてあげられなくてごめんな、、」

そう言って柔らかい髪の毛を撫でてやる。

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