不倫研究サークル
第9章 ハプニング
夕方までヘトヘトになるまで遊んで疲れ切った僕たちに、追い打ちをかけるような事態が起きた。
遊園地の駅の掲示板に、中央本線が土砂崩れで断線しており復旧の目処が立っていないというのだ。
「とにかく、行けるところまで行って、後はタクシーでも使うか?」
「圭、こんな時、人って皆同じことを考えるんだよ」
「? なにを言ってるの? 陽菜」
「だから、ここにいる人たちって殆どが東京方面から来てるわけ」
「そりゃ、そうだろ」
「東京で、電車が止まったりすると、皆、行けるとこまで行って、そこからタクシーに乗るのよ」
「そうなのか?」
「で、タクシー乗り場は大混雑、結局何時間も待たされるのよ」
これから、大月までいって、そこでタクシーを待ったとして、そこで夜明かしとなると……、僕は良いとしてJCの陽菜にそんな事はさせられない。
「分かった。ここからタクシーで帰ろう」
いくらかかるか分からないが、仕方ない。
が、既にタクシー乗り場には長蛇の列が出来ていた。
(どうすりゃ、良いんだ?)
途方に暮れる僕を他所に、陽菜は隣で誰かと電話している。
「陽菜?」
「うん、分かった。ありがとうママ」
「ん? そうね、今日のはカリにしておく。 ん? ちょっと、まって」
「はい」
そういって、陽菜は僕にスマホを手渡した。
「誰?」
「ママ。早く出て」
僕はスマホを耳にあて、「もしもし」と声をかけた。
『あ、圭君。 陽菜ちゃんから聞いたわ。 ごめんなさいね面倒掛けちゃって』
「あ、いえ、自然現象だし、僕の方こそスミマセン。陽菜ちゃんを送り届けるのが遅くなりそうです」
『いいのよ、今日はもう泊まっていきなさい』
「え?」
『わたしの方で予約しておいたから、そこからバスで行けるわ。『すそのホテル』って結構老舗の旅館なの』
「ええーーー!?」
『決済も済ませておいたから、あなたたちは行けば直ぐにチェックインできるわ』
「いや……、あの」
『ウフフ、初夜ね 笑』
こ、これは、大変な事になってしまった。
遊園地の駅の掲示板に、中央本線が土砂崩れで断線しており復旧の目処が立っていないというのだ。
「とにかく、行けるところまで行って、後はタクシーでも使うか?」
「圭、こんな時、人って皆同じことを考えるんだよ」
「? なにを言ってるの? 陽菜」
「だから、ここにいる人たちって殆どが東京方面から来てるわけ」
「そりゃ、そうだろ」
「東京で、電車が止まったりすると、皆、行けるとこまで行って、そこからタクシーに乗るのよ」
「そうなのか?」
「で、タクシー乗り場は大混雑、結局何時間も待たされるのよ」
これから、大月までいって、そこでタクシーを待ったとして、そこで夜明かしとなると……、僕は良いとしてJCの陽菜にそんな事はさせられない。
「分かった。ここからタクシーで帰ろう」
いくらかかるか分からないが、仕方ない。
が、既にタクシー乗り場には長蛇の列が出来ていた。
(どうすりゃ、良いんだ?)
途方に暮れる僕を他所に、陽菜は隣で誰かと電話している。
「陽菜?」
「うん、分かった。ありがとうママ」
「ん? そうね、今日のはカリにしておく。 ん? ちょっと、まって」
「はい」
そういって、陽菜は僕にスマホを手渡した。
「誰?」
「ママ。早く出て」
僕はスマホを耳にあて、「もしもし」と声をかけた。
『あ、圭君。 陽菜ちゃんから聞いたわ。 ごめんなさいね面倒掛けちゃって』
「あ、いえ、自然現象だし、僕の方こそスミマセン。陽菜ちゃんを送り届けるのが遅くなりそうです」
『いいのよ、今日はもう泊まっていきなさい』
「え?」
『わたしの方で予約しておいたから、そこからバスで行けるわ。『すそのホテル』って結構老舗の旅館なの』
「ええーーー!?」
『決済も済ませておいたから、あなたたちは行けば直ぐにチェックインできるわ』
「いや……、あの」
『ウフフ、初夜ね 笑』
こ、これは、大変な事になってしまった。