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不倫研究サークル

第3章 初めてのカノジョは美少女

(……)

僕は、綾乃に連れていかれたレストランに居る。が、想像していたものと違い過ぎて今、ピンチを迎えていた。


まず、メニューからして学生が来るようなお店ではない事が分かる。

値段が、目玉が飛び出そうになるくらい高い。

僕は、メニューに目を泳がせ、一番安い料理を探した。

「森岡君は、こういうお店にくるのは初めてかしら?」


「はい、田舎には回転寿司やファミレスくらいしかなくて、ちょっと、どう振る舞えば良いのかパニックになっています」


「ウフフ、そういうところが、素直なのよ」

また、同じことを言われて、僕はつい怪訝な表情になる。


「あ、ごめんなさい、悪い意味に捕らえないで、素直というのは、自分を無駄に飾ってないと言う事なのよ」

そう言うと、綾乃は水の入ったグラスのステムを摘まむと、喉を鳴らした。

僕は、その細くて白い喉に、つい見とれてしまう。


「地方から上京した子、在京の子、いろんな子が家庭教師として登録してくるわ」

「でも、みんな自分を少しでも良く見せたいと無理をするのよ」


「でも、君にはそれがない」

綾乃は、まっすぐに僕を見つめた。


長いまつ毛の奥の瞳は、髪の毛と同じ栗色をしている。まるで宝石のようだった。

その美しさに目をそらすことができず、僕もまっすぐに見返してしまう。




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