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不倫研究サークル

第4章 生意気なJC

「ヒナちゃん、先生がいらしたわよ、ご挨拶なさい」

ヒナと呼ばれた少女は、僕を一瞥すると、フンっという態度で、頭をペコリと下げた。

(こ……これは、あまり友好的じゃないな……)

「ワタシ、先に部屋に行ってるね」

「あ、ちょっと、ヒナちゃん、あなたも一緒に話を……」

母親の制止に見向きもせずに、少女はリビングを出ていった。

まるで小鹿のようにすらりと伸びた細く長い手足が眩しい。おさげにした黒髪が揺れる様は、まさに鹿野の尻尾みたいだった。


「まったく、あの子は……反抗的なんだから」

「あ……はは……」

僕は笑うしかなかった。


磯村家のオーダーは、
・娘の陽菜(ひな)の勉強のサポートを依頼したい
・陽菜は、普段は大手の塾を受講しているがサポートが足りていないので、その分の捕捉
・特に、英語の強化と作文の指導
と言った内容だった。

彼女の志望校は、超進学校として有名な私立の女子高だ。

そこに進学すると、ほぼ100%、某有名私大に進学できるとあって人気も高い。

塾だけで足らずに家庭教師まで雇っても十分余りあるリターンという事だろう。

母親から事情を聴き、陽菜の部屋へと連れられ、ドアをノックする。

「陽菜ちゃん、先生入るわよ」

「それじゃあ、先生、よろしくお願いします」

母親は頭を下げて、リビングへ戻って行った。

「陽菜ちゃん、入るよ」僕はドアを開けて、部屋に入る。

(う!)

部屋の中に、若い女の子の匂いが充満している……

むせるような、若葉の匂いだ。




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