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となりのにぃに

第18章 卒業、そして入学

「さぁ、でかけようか。お腹空いただろう?」


パパの声でハッと我に返り、4人で車に乗ってファミレスへ向かった。



後部座席には私と敬人。 でも、目が合っても敬人はニコッと笑うだけだった。




ファミレスに到着して、各々が注文を始める。私は食べたかったチーズINハンバーグを頼んだ。




「本当にみりかは大人っぽくなったなぁ。背も伸びて次中1には見えないな」



パパが水を1口飲んでから言った。



「本当? いくつに見える?」



「中3くらいかな? この1年で見違える程成長したな」






1年… 敬人が好きだって自覚したくらいだ…


女の子は恋をすると大人になるっていうけど、本当なんだ…





「お待た致しました。こちらチーズINハンバーグと、おろしハンバーグ………」



店員さんが料理を持ってきてくれた。もうほとんど全部届いただろう。





「改めて、みりか卒業おめでとう!」


「おめでとう、みりか」


「おめでとう!」





みんなからお祝いの言葉をもらって食事が始まった。




「みんなありがとう! 食べていい?」


「あぁ、冷めないうちに食べなさい」


「いただきます!」





ハンバーグにそっとナイフを入れると、肉汁と、トロりと溶けたチーズが溢れてきた。



1口食べるとアツアツで濃厚なチーズとお肉の旨味が口いっぱいに広がった。




「おいしー!」



「ハハッ そうやって笑う顔は小さな頃と同じだな」



パパが笑って、私も笑った。




「みりか、ちょっといいか?」

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