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となりのにぃに

第19章 中学1年、高校3年

中学生になっても、特に日常が変わることはなかった。



通学路が前より少し長くなったくらいかな。


勉強に専念したかったから部活には入らなかった。

希望届けを出せば途中から入部もできるらしいから、ひとまずは帰宅部。



敬人は予備校通いが始まって、私が寝る時間くらいに帰ってくるから顔を合わせていない。


寂しくないと言えば嘘になる。でも、たまに敬人の高校の休み時間くらいの時間に

「俺は元気! みりかは学校には慣れたか?」

とか連絡をくれる。だから学校から帰ったら1番にスマホを確認するのが日課になった。





勉強もそれなりについていけている。

分からないところがあれば、帰ってスマホで解説動画を見ながら解き直しをしている。

敬人の教え方には負けるけど、解説動画にはお世話になってる。









そうして、4月ももうすぐ終わり。


クラスにも馴染めて、ようやく私も本格的に落ち着いた頃だった。




帰宅して宿題を終わらせた頃、敬人が帰ってきた。


久しぶりに顔を合わせるので、慌てて玄関に向かって行って声をかけようとした。

でも、誰かと話している声が聞こえてきたので、ひとまず声をかけるのはやめて出迎えることにした。




「うん… うん… わかったよ、母さん。じゃあな」



(敬人のママだったんだ…)




敬人はスマホで通話しながら、私を見て軽く手を振ってくれた。

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